コピーライティングの手順

コピーライティングは、やみくもに行うものではありません。
成果を出すための作法があります。具体的には、以下のような手順を踏んで行います。

1.情報を整理する(3C分析に基づいて)
①自社(company)分析
②市場(customer)分析
③競合(competitor)分析


2.伝えたい人と伝えたいこと(ベネフィット)をまとめる
3.長文でも良いので伝えたいことをとにかく書く
4.「要するに何か」という視点で言葉を凝縮する
5.複数案を出し、その中から最終的に良いものを選ぶ(単語やフレーズの入れ替え)

Contents

1 情報を整理する(3C分析に基づいて)

「3C分析」という言葉をご存知でしょうか?
“3C”は、市場(customer)、競合(competitor)、自社(company)という事業
の方向性を決定するにあたって考慮すべき3つの要素の頭文字を取ったものです。
自社はもちろんのこと、市場や競合といった外部要因を分析することによって、その
事業の成功要因が何かを考えるためのフレームワークと言えます。
感情を動かしたり、商品の購入を促したりするためには、自分たちの売る商品について
正しく理解しているのはもちろんのこと、お客様(市場)や競合他社についても
客観的に知る必要があります。大規模な調査や分析まではしなくても構いませんが、
最低限この3C分析のフレームワークに当てはめて現状を整理してみましょう。

①自社(company)分析:商品の機能や特徴・強み

まず前提として、商品のメリットや強みがコピーに集約されていなければなりませんね。
お客様に知ってほしい(購入してほしい)商品について、以下の質問に答えてください。
・この商品はどんな商品ですか?機能や特徴(メリット)を教えてください
・この商品を使うことで、お客様のどんな悩みが解決しますか?
・この商品の他社の商品にはない独自の強み(USP)は何ですか?
※他社の商品にはない独自の強みのことをUSP(Unique Selling Proposition)といいます。

②市場(customer)分析:ペルソナ設定

安定志向の就活生に「ベンチャー企業の魅力」を説いても共感を得られないように、
正しいターゲットに訴求ができていないコピーは意味がありません。
逆に、お客様になりきることができれば、どのようなコピーが心を動かすかがわかります。
認知を促したいお客様像をより具体化し、理想的なお客様像(ペルソナ)を作って
みましょう。

【ペルソナ設定項目】
・年齢
・性別
・血液型
・職業
・年収
・最終学歴
・学生時代の活動
・趣味
・恋人の有無・未婚・既婚
・インターネット利用頻度
・勤務時間
・通勤時間
・就寝時間
・食生活(外食派か自炊派か)
・好きな本
・好きな映画
・好きな番組
・好きな音楽
・好きな芸能人
・好きな雑誌
・インドアorアウトドア
・週末の過ごし方

ペルソナを設定する過程で、お客様が普段接している媒体(テレビ番組や雑誌)を
参考にしながら、どのような言い回しが使われているか勉強するのも良いでしょう。

③競合(competitor)分析

競合他社がどのような商品を販促しているのか、調べてみましょう。ここでも、
先ほどの自社分析で使用した質問項目をもとに整理すると進めやすいはずです。

・この商品はどんな商品ですか?機能や特徴を教えてください
・この商品を使うことで、お客様にどんなメリットがありますか?
・この商品の他社の商品にはない独自の強み(USP)は何ですか?

その上で、他社がホームページやメルマガ、リスティング広告などの媒体で、
それぞれどのようなコピーを打ち出しているかまとめてみましょう。

2 伝えたい人と伝えたいこと(ベネフィット)をまとめる

基本的な情報の整理が終わったら、コピーの土台を作成しましょう。
軸となるのは「誰に伝えるか」と「何を伝えるか」の2つです。この2点を踏まえずに
書いたコピーは意味がありません。このとき重要なのは、「何を伝えるか」の部分が
「ベネフィット」だということです。

ベネフィットは、商品の特徴や機能によって得られる効果を表す「メリット」とは
違い、そのメリットによってもたらされる恩恵・利益のことです。
例えば、トレーニングマシーンを使って「体重が減る」のはメリット、それによって
「魅力的な男性になれる」のがベネフィットと言えます。“輝かしい未来”と言い換えても
良いでしょう。

そうした恩恵や利益は、商品のメリット以上に人の感情に訴えかけることができます。
サービスの特徴や機能だけを記載しても、お客様は単なる広告だと思って流してしまう
ので、コピーの中ではメリットよりもベネフィットを伝えるべきでしょう。

3 長文でも良いので伝えたいことをとにかく書く

いよいよコピー本文の執筆に取り掛かります。最初から短いコピーを書くのではなく、
伝えたい内容をすべて書いてしまうのがオススメです。長くなってしまっても構いません。
伝えたい内容が漏れなく確認できるように、とにかくアウトプットしてください。

4 「要するに何なのか」という視点で言葉を凝縮する

伝えたい内容を全て網羅する文章が出来上がったら、今度は取捨選択の工程に入ります。
先に整理した3C、そして「誰に伝えるか」「何を伝えるか」の2点を確認しながら、
それをもっとも的確に言い表す表現を考えてみましょう。

5 複数案を出し、その中から最終的に良いものを選ぶ(単語やフレーズの入れ替え)

アイディアは1つに絞らず、複数候補を出しておきましょう。
その中から最終的に良いものを選ぶような流れです。ただし、最終的に選ばなかったもの
も、削除せずに残しておきましょう。時間をおいて見直したり、他の人の意見を聞いた時に
そちらの候補が良い評価を得るかもしれません。

以上が、基本的なコピーライティング作成の手順です。

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